Web制作コミュニティ『dPlan(ディープラン)』立ち上げの経緯をお話しします。
実は、この経緯についてはdPlanのメンバー全員に面談の際、お伝えした内容です。私の中では、このエピソードはある意味、面談での「つかみ」みたいなものになっております。
2023年の春頃からでした。なぜか急に、フリーランスや個人事業主の方からの「協業依頼」の連絡が、会社サイトの問い合わせフォームや代表メールアドレスに入るようになったのです。
それまでは、同業者を含む様々な企業からの営業のお問い合わせはあったものの、個人の方からの「協業依頼」の連絡は初めてで、どう対応していいのかわからない状態が続きました。
それに、お願いできそうな具体的な案件もなく… 「既読スルー」はさらに続きます。
(今思うと、そのおかげでdPlanが誕生したわけですが)
既読スルーをし続けて数か月。メーラーには数十件単位で「協業依頼」の連絡メールが溜まり・・・ だんだんと申し訳ないという気持ちが強くなってきました。
当社のような零細企業に連絡をせざるを得ないなんて、「きっと仕事量が充分でなく、安定していないんだな」と勝手に思い込んでしまったのです。(実際どうなのかはわかりません)
どの方のメールも、『前職は〇〇で、〇〇の理由でフリーランスとして独立。〇〇の技術を〇年学び、〇〇会社のホームページやデザイン等の実績を〇件持ち、稼働時間は…』というような内容で、それにプラスして実績紹介を兼ねた自己紹介のWebスライドやサイトのURLも書かれておりました。
その自己紹介のスライドには顔写真や家族の写真などを載せている方が殆どで、正直「そこまでオープンにして大丈夫?」と心配にもなりましたが、全力で真正面から向かってくる気持ちは伝わりました。とにかくアツいメッセージばかりでした。
ただ、いろんな制作会社にメールを送っているだろうと感じましたが、おそらく当社と同じように既読スルー状態になっている同業他社も多いだろうとは推測できました。
案件量が少なくなってきた時の苦しみは、私もそれなりに経験しているので、早く手を打たなければという焦りはあっても、ただ空回りするばかり。しっかりと学習を重ね、技術力も実績もある彼らに、何もできない自分に非常にジレンマを感じた時期でもありました。
その年の年末になっても、その協業依頼の問い合わせのペースは落ちることがなく… ついに決心しました。
「彼らのために何か行動してみよう」
何かに突き動かされるという感覚でした。それは、同時にワクワクする感覚も伴うものでもあったのです。
(つづく)